皮膚科
じんましん
じんましんは、アレルギー性のもとの非アレルギー性のものがあり、発症するとかゆみを伴う赤いふくらみが皮膚のあらゆるところに現れます。アレルギー性のじんましんは、主に食べ物に含まれるアレルギー物質に反応することで発症し、非アレルギー性のじんましんは、摩擦や発汗などの物理的刺激やストレスにより発症します。
数時間で消えることが多いですが、中には半日から1日続くこともあります。じんましんは、原因を見つけてそれを取り除くことが大切です。早めに治療を行いましょう。
じんましんの原因例
- 食品 : そば、かに、えび、果物、青魚、豚肉、たけのこ、もち、香辛料、サリチル酸
- 薬剤 : ペニシリンなどの抗生物質、解熱鎮痛剤、降圧剤
- 物理的刺激 : 服などとの摩擦、日光、圧迫、温熱
- その他 : 汗、ストレス、疲労、感染症
とびひ
とびひは、虫さされやあせもを掻きむしった手を介して、傷に細菌が入り込み、感染することで発症します。水ぶくれが全身に広がる様子が、家事の火の粉が飛び火することに似ているため「とびひ」と呼ばれています。 水ぶくれができるものと、かさぶたができるものと2種類あります。
治療方法
主に抗菌薬を使用して、細菌の退治とかゆみを抑えていきます。
とびひは早い段階で治療を行なうことで早く治すことができます。気になる症状があれば早めにご相談ください。当院ではピオクタニンという薬を主に使用しています。ピオクタニンは色が目立ちますが、患部がすぐ乾燥しよくききます。
日常生活で気をつけること
① 患部を触ったり、掻いたりしないでください
患部を触った手から体のあちこちに広がりますので、患部を引っ掻くのはもちろん、触るのもやめましょう。もし触ってしまった場合のことを考え、常に爪を短く切っておくことをおすすめします。
② 皮膚を清潔に保ってください
とびひの原因となっている細菌を減らすためには、しっかりとお風呂に入り皮膚を清潔に保つことが大切です。患部は決してこすらずに、石鹸・ボディソープをよく泡立てて、泡で洗うようにしましょう。
③ タオルや衣類は共用しないよう注意しましょう
タオルや服を介して感染することがありますので、共用しないように注意しましょう。
ニキビ
お子さんのニキビは、赤ちゃんの頃にできる「新生児ニキビ」と、小学生頃からできる「思春期ニキビ」があります。
ぽつぽつとした突起だったものが、悪化して炎症を起こして膿んだり白くなってきたら、むやみに触らず診察を受けることをおすすめします。ニキビはホルモンバランの乱れや生活環境によることが多いです。自然と治るものですが、自己流の対処方法で悪化させる場合も多いです。ニキビは保湿をしっかり行なうことが大切です。
場合によっては漢方による治療も行いますのでお気軽にご相談ください。
日常生活で気をつけること
① ストレス
ストレスが溜まることで肌の抵抗力が落ちニキビの悪化はもちろん、様々な肌トラブルを引き起こします。自分自身どんなことがストレス発散になるのかを把握し、溜めすぎないように注意しましょう。
② 食事
お菓子ばかり食べていたり、かたよった食事により栄養不足になってしまうと、肌がうまく成長してくれなくなってしまいます。キレイな肌を作るためには栄養バランスがとれている食事は大切です。
③ 睡眠
肌は寝ている間にしか成長や再生はされませんので、睡眠不足は大敵です。睡眠時間をしっかりと確保した規則正い生活を心がけましょう。
小児スキンケア
お子さんは皮膚がうすく、皮脂も少ないため、乾燥したままにしておくとかゆみや湿疹ができることがありますので、スキンケアが大切になります。入浴時には、ごしごし洗うと必要な皮脂まで落ちてしまい、乾燥してしまいますので、泡で優しく洗いよくすすぐようにしましょう。入浴後は5分以内に保湿剤を塗り保湿をすることをおすすめしています。当院では、小児のスキンケアにも力を入れており、保湿剤を中心に処方をしています。肌を触り、カサカサやザラザラとした感触がある場合は乾燥している証拠ですので、お気軽にご相談ください。
ご家庭でのスキンケアのポイント
入浴時
- ・ぬるめのお湯で短時間にしましょう
- ・石鹸やボディソープはよく泡立ててから泡で優しく洗うようにしましょう
- ・入浴後はすぐに保湿剤を塗って乾燥を防ぎましょう
衣類
- ・ウールなどちくちくする素材は避けて、綿100%など刺激の少ない衣類を選びましょう
- ・お母さんの衣類も同様に気をつけましょう
- ・新しい肌着は使用する前に水洗いしてちくちくしないようにしましょう
その他
- ・爪はこまめに切り引っ掻きによる皮膚のダメージを防ぎましょう
- ・香辛料などの刺激物はかゆみを悪化させる可能性がありますので気をつけましょう